世界緑内障週間(WGW)

 世界緑内障週間(World Glaucoma Week)とは、世界緑内障連盟が緑内障を知ってもらい早期発見につなげるために世界中で行っている活動です。世界中で様々なイベントや無料健診、講演会、啓発活動等が行われています。

2022年の世界緑内障週間は3月6日(日)~12日(土)です。

ライトアップinグリーン運動

2015年から日本緑内障学会は、いくつかの施設で、緑内障にちなんでグリーンのライトアップを始めました。

昨年今年と学会の公式事業として実施するようです。気になる方はお近くのライトアップ施設を見に行かれてはどうでしょうか。

▶緑内障学会HPライトアップ施設

40歳を過ぎたら眼科での定期検診を

緑内障は、高くなった眼圧により視神経が圧迫されて視野(目の見える範囲)が欠けてくる病気です。一度欠けた視野は元には戻らず、残っている視野を点眼治療(病状によっては手術)を続けることにより維持していく必要があります。片目の視野がかけていても、両目でモノを見ていると見えない部分を補って見ることができるため気が付くのが遅くなりがちです。

緑内障は世界でも失明原因として上位の疾患ですが、日本でも失明原因の1/4が緑内障であり、失明原因の第1位です。初期は自覚症状を感じることがないため、症状を感じてからの受診では病状がかなり進行している場合も少なくありません。日本アルコン社の調査では、緑内障治療中の患者約80%は自覚症状がなく眼科受診しており、健診や他の疾患の通院の際に発見されたということです。また、緑内障が失明原因の第1位であることは約20%の方しか知らず、点眼治療を一生続ける必要があることもあまり知られていないようです。40歳以上の日本人約20人に1人が緑内障と推定されますが、その9割がまだ気付いていないと考えられます。

検査機器の性能向上により、極初期の緑内障の診断率が上がっています。また良い治療薬や治療法も出てきているため、治療を続けていれば失明することは少ないと思われます。

症状が少ない初期の時期に緑内障を発見するために眼科検診の普及が望まれます。

広島城のグリーンライトアップ(2016年)
広島城のグリーンライトアップ(2016年)